FXのBidとAskどっちがどっち?覚え方と2wayプライスの仕組みを初心者向けに解説
「FXの取引画面に2つの価格が並んでいて、BidとAskのどちらが『買う価格』なのか迷ってしまう……」とお悩みではありませんか?BidとAskの覚え方は、言葉の意味をイメージでつかむだけで一瞬で身につきます。
結論から言うと、Ask(アスク)が「買う時の価格」、Bid(ビッド)が「売る時の価格」です。正しく理解していないと、意図しない価格で注文したり取引コストを見落としたりするリスクがあります。
この記事では、FX初心者が必ず通る「BidとAskの壁」を突破するために、以下を分かりやすく解説します。
この記事でわかること
- BidとAskを一瞬で見分けられる覚え方
- 2wayプライスとスプレッド(往復コスト)の仕組み
- 新規注文・決済注文でどちらの価格を見るかの判断ポイント
読み終える頃には、取引画面を見ても迷わず操作できるようになりますよ。
1. FXのBid(ビッド)とAsk(アスク)の違いとは?

FXの取引画面には、常に2つの価格が表示されています。これを2wayプライス(ツーウェイ・プライス)と呼びます。
投資家(あなた)の視点で見ると、それぞれの意味は以下の通りです。
- Bid(ビッド):投資家が「売る」時の価格(FX会社が買い取る価格)
- Ask(アスク):投資家が「買う」時の価格(FX会社が売る価格)
FX会社は投資家に対して「この価格なら買い取ります(Bid)」「この価格なら売ります(Ask)」という2つの価格を同時に提示します。Askは「Offer(オファー)」と呼ばれることもあります。表で整理すると次の通りです。
| 項目 | Bid(ビッド) | Ask(アスク) |
|---|---|---|
| あなたにとって | 売る時の価格 | 買う時の価格 |
| FX会社にとって | 買い取る価格 | 売り渡す価格 |
| 価格の高さ | 低い方 | 高い方 |
| 別名 | 売値・売気配 | 買値・Offer(オファー) |
ポイントは、BidとAskが「FX会社側の視点」で提示された価格だという点です。Bidは会社が「買い取る」価格、Askは会社が「売る」価格であり、あなたと会社では売買の立場が常に逆になります。「BidのBはBuyだろう」という思い込みが起きやすいのはこのためで、迷ったら「誰(会社)が言っている値段か」を思い出しましょう。
2. 初心者におすすめ!BidとAskの絶対忘れない覚え方

「どっちがどっちか忘れてしまう」という方は、言葉のイメージで覚えるのが一番の近道です。
Ask(アスク)は「売ってくださいと頼む」=買う価格
Askは英語で「頼む、求める」という意味です。あなたがFX会社に「売ってくださいと頼む(Askする)」のがAsk、つまり「買う時の価格」です。
Bid(ビッド)は「入札して買い取る」=売る価格
Bidはオークションの「入札」という意味です。FX会社が「その価格で入札(Bid)して買い取りますよ」と言っているのがBid、つまりあなたが「売る時の価格」です。
語呂合わせなら「あ(A)スクで、か(Ka)う」
もっとシンプルに「あ(A)スクで、か(Ka)う」という語呂合わせで覚えるのも効果的です。取引画面を開くたびに唱えれば、数日で意識せず判別できるようになります。
「BidのB=Buy」と誤解しないよう注意
初心者がつまずく最大の原因は、「BidのBはBuy(買い)の頭文字だろう」という思い込みです。実際は逆でBidはあなたが売る時の価格。頭文字で連想せず、「Askで買う」「Bidで売る」と動作とセットで覚えるのが確実です。
3. なぜ価格が2つある?スプレッドの正体と取引コストの考え方

取引画面では必ずBid(売値)よりもAsk(買値)の方が高く設定されています。この価格差のことをスプレッドと呼びます。
例えば、USD/JPY(米ドル/円)の取引画面に、理解のための一例として以下の価格が表示されていたとします。
- Bid:150.000
- Ask:150.002
この場合、買える価格は150.002円、売れる価格は150.000円で、買った瞬間に売ろうとすると「0.002円(0.2銭)」の差額分だけマイナスからスタートします。
具体的な数字で確認しましょう。1万通貨(1万米ドル)を取引した場合の往復コストは次の通りです。
- 買う:150.002円 × 1万通貨 = 150万20円を支払う
- 直後に売る:150.000円 × 1万通貨 = 150万円を受け取る
- 差額:20円が往復のコスト(0.002円 × 1万通貨)
取引回数が多いほど影響は積み重なります。このスプレッドは実質的なFX会社の取引手数料です。スプレッドを抑えるコツ。なお0.2銭は一例で、水準は業者や相場状況で異なるため、最新の数値は各社の公式サイトでご確認ください。
「買いと売りを同時に持てばスプレッドの負担も相殺される」と考えるのは誤解です。金融先物取引業協会(FFAJ)や金融庁の指摘の通り、売買を同時に持つ「両建て」はコストを二重に負担し経済合理性を欠くおそれがあり、業者による勧誘自体が禁止されています。スプレッドは工夫しても消えない取引コストです。
4. 新規注文と決済注文でどっちを見る?取引パターン別の早見表
BidとAskの意味が分かったら、次は実際の取引でどちらの価格が使われるのかを整理しましょう。新規か決済か、買いか売りかで使われる価格が決まっています。
| 取引パターン | あなたの動作 | 使われる価格 |
|---|---|---|
| 新規の買い(ロング) | 通貨を買う | Ask |
| 新規の売り(ショート) | 通貨を売る | Bid |
| 買いポジションの決済 | 通貨を売る | Bid |
| 売りポジションの決済 | 通貨を買い戻す | Ask |
大事なポイントは、どんな取引でも「入口と出口」で必ずBidとAskの両方を1回ずつ使うことです。買いから入ればAskで買いBidで売り、売りから入ればBidで売りAskで買い戻すため、どの取引でも必ずスプレッド分のコストが発生します。
なお、先ほどの例の「0.2銭」という値幅は、FXでは「0.2pips」と表現されます。ティックとの違いはこちら。
5. BidとAskで初心者が注意したい3つのポイント
仕組みを覚えたら、最後に取引で損をしないための注意点も押さえておきましょう。
スプレッドは常に一定とは限らない
多くのFX会社が提示するスプレッドは「原則固定」であっても、早朝の取引参加者が少ない時間帯や重要な経済指標の発表直後などには一時的に拡大することがあります。値動きの激しいタイミングでの新規注文は慎重に判断し、拡大幅は業者ごとに異なるため公式サイトで確認しましょう。
チャートはBid(売値)基準の表示が一般的
多くの取引ツールでは、チャートに表示されるレートはBid(売値)を基準にしているのが一般的です。そのため「チャート上では目標の価格に届いたのに買い注文が約定していない」というズレが起きることがあります。買い注文はAskで約定するため、チャートよりスプレッド分だけ高い価格が基準になると覚えておきましょう。
金融庁に登録された業者を選ぶ
日本国内で個人向けにFX取引を提供する業者は、金融商品取引業者としての登録が必要です。スプレッドの狭さだけで選ばず、金融庁のウェブサイトで登録業者かどうかを確認したうえで口座を選ぶと安心です。
まとめ

FXの基本であるBidとAskについて解説しました。最後におさらいしましょう。
- Bid(ビッド):売値。安い方の価格。新規売りと買いポジションの決済で使う。
- Ask(アスク):買値。高い方の価格。新規買いと売りポジションの決済で使う。
- スプレッド:BidとAskの差。実質的な手数料で、往復の取引で必ず1回分かかる。
- 両建て:買いと売りを同時に持ってもスプレッドは相殺されず、コストを二重に負担することになる。
- 注意点:スプレッドは早朝や指標発表時に拡大することがあり、チャートはBid基準の表示が一般的。数値は各社公式サイトで要確認。
この記事のまとめ
- ✓ Bid(ビッド)は売値で新規売りと買いポジションの決済に使う
- ✓ Ask(アスク)は買値で新規買いと売りポジションの決済に使う
- ✓ スプレッドはBidとAskの差で実質的な手数料として往復の取引で必ずかかる
「アスクで買う」という覚え方をマスターすれば、注文時に迷うことはありません。BidとAskはFX学習の最初の一歩にあたる知識です。口座開設から注文方法まで学ぶ順番の全体像はFX初心者ロードマップで整理しているので、次のステップの道しるべとして活用してください。
【免責事項】
本記事は情報提供を目的としたものであり、特定の金融商品の売買を推奨・勧誘するものではありません。FX・株式などの投資には元本割れのリスクがあります。最終的な投資判断はご自身の責任にてお願いいたします。詳しくは免責事項をご覧ください。
よくある質問
FXのBidとAskはどちらが「買う」ときの価格ですか?
Askが買うときの価格、Bidが売るときの価格です。新規で買い注文を出すときはAsk(高いほう)、新規で売り注文を出すときはBid(安いほう)の価格が適用されます。この2つの価格差がスプレッドと呼ばれる実質的な取引コストになります。
BidとAskの覚え方にコツはありますか?
言葉の意味からイメージすると覚えやすくなります。Bid(ビッド)は「入札する=売る側が提示する価格」、Ask(アスク)は「求める=買う側が求める価格」と結びつけて覚えると、取引画面を見たときに迷いにくくなります。
決済するときもBidとAskを見分ける必要がありますか?
はい。買いポジションを決済するときはBid、売りポジションを決済するときはAskの価格を見ます。新規注文と決済注文で見るべき価格が入れ替わる点を混同すると、注文のイメージがずれてしまうため、パターンごとに整理して覚えておくと安心です。

