アセンディングトライアングルの見極め方|ブレイクの狙い方とダマシ対策

※本記事にはアフィリエイト広告(PR)が含まれています。

上辺を抜けた瞬間に買ったのに、次の足で三角形の中へ押し戻される。

アセンディングトライアングルで一番つらいのは、この「抜けたはずなのに戻る」場面です。

アセンディングトライアングルとは、上値が水平にそろい、安値だけが切り上がっていく三角形のチャートパターンです。

買いの勢いが強まっているサインとされますが、必ず上に抜けるわけではなく「ダマシ」もあります。

結論から言うと、見極めのカギは「タッチ回数」「出来高」「ブレイクの確定」の3点です。

この記事では、私が実際に使っている判定チェックリストと、エントリー・損切り・利確を数値例で組み立てる手順を中心に解説します。似た形との見分け方や総論的な話は、姉妹記事に譲って本記事では扱いません。

アセンディングトライアングルの成立条件

アセンディング・トライアングルのチャートパターンをイメージした画像

アセンディングトライアングル(上昇三角形)は、上昇トレンドの途中で出やすい「継続のサイン」とされるチャートパターンで、次の2本のラインで構成されます。

レジスタンスライン(上辺)

一定の価格帯で何度も上昇が跳ね返されている、水平な線です。この価格帯に売り注文が集まっていることを示しています。

サポートライン(下辺)

安値が徐々に切り上がっていく、右肩上がりの斜めの線です。買い手が「多少高くても買いたい」と考えている証拠になります。

「上値は抑えられているのに、下値は高くなっている」状態が最大の特徴です。

似たパターンとの見分け方やライン自体の引き方は、トレンドラインの引き方の記事で総論としてまとめていますので、基礎からおさらいしたい方はそちらをご覧ください。

判定チェックリスト|アセンディングトライアングルかどうかの見極め方

チャート上で「これはアセンディングトライアングルか?」と迷ったとき、私は次の5項目を上から順に確認しています。

全て満たすほど、パターンとしての信頼度が高いと判断できます。

チェック項目確認するポイント
①上辺のタッチ回数レジスタンスラインに2回以上、同水準で跳ね返されているか
②下辺のタッチ回数サポートラインに2回以上接触し、切り上げが確認できるか
③安値の切り上がり方安値が階段状に高くなっており、水平や切り下げに転じていないか
④出来高(ティックボリューム)三角形の中で細り、ブレイク時に増加しているか
⑤出現した位置上昇トレンドの途中か、それとも高値圏での出現か

①〜③は「形」が本物かどうかの確認、④は参加者の勢い、⑤は出やすさの目安です。

特に⑤で高値圏に出ている場合は、利益確定売りに押されてダマシになりやすいため、他の項目が揃っていても慎重に扱っています。

チェックリストで起きやすい3つの失敗

チェックリストを使っていても、ラインの引き方そのものがずれていると判定は狂います。私が見てきた中で多い失敗は次の3つです。

  • 上辺を「だいたい水平」で済ませる:高値が少しずつ切り下がっているなら、上辺は水平ではなく、別の三角形として扱うべき形です。高値がほぼ同じ水準に並んでいるかを先に確認します。
  • ヒゲと実体を混ぜてタッチを数える:1回目はヒゲの先端、2回目は実体の上端、という数え方をすると回数が水増しされます。私はヒゲの先端で統一し、途中で基準を変えません。
  • 時間足を途中で変える:1時間足で三角形を見つけたのに、5分足のブレイクで飛び乗るとダマシが増えます。形を見つけた時間足で、ブレイクの確定も判定します。

時間足については、私は1時間足以上で形を判定し、1つ上の時間足で出現位置を確認する組み合わせを基本にしています。短い時間足ほどヒゲだけの飛び出しが増え、ダマシに遭いやすい傾向があります。

エントリー・損切り・利確の目安を数値例でシミュレーション

トレードを実行する場面から、エントリーと損切りのタイミングを考えるイメージ画像

チェックリストを満たしたら、次は具体的な数値に落とし込みます。エントリーは主に次の2パターンです。

タイミング1:ブレイク直後にエントリー

レジスタンスラインを、ローソク足の実体で明確に上抜けたのを確認してから買う方法です。初動に素早く乗れる反面、ダマシに遭う可能性は相対的に高くなります。

タイミング2:リテストを待ってエントリー

一度ブレイクした後、価格がラインまで戻る(リテスト)のを待ち、反発を確認してから買う方法です。機会は減りますがダマシを避けやすく、初心者にはこちらが向いています。

リテストが来ないまま上昇した場合、私は追いかけません。価格が上辺から離れるほど損切りまでの距離が広がり、利確幅との比率が崩れるからです。

2つのタイミングの比較

比較項目ブレイク直後リテスト待ち
エントリーの機会多い(ブレイクのたびに発生)少ない(戻りが来ないまま上昇することがある)
ダマシへの耐性低い比較的高い
損切りまでの距離やや広いやや狭い(ライン付近で買えるため)
向いている人値動きを見続けられる人兼業などでチャート確認の回数が限られる人

ドル円150円ブレイクを想定した数値例

具体的な数字で確認しましょう。以下は説明用の仮定の数値です。ドル円が150.00円のレジスタンスラインに何度も跳ね返され、安値が148.80円→149.20円→149.50円と切り上がっている場面を想定します。

項目価格の目安考え方
エントリー150.10円150.00円をローソク足の実体で上抜けたことを確認して買い
損切り149.45円直近の切り上げ安値(149.50円)の少し下。想定損失は約65銭
利確目標151.20円三角形の高さ(150.00円−148.80円=1.20円)をブレイク地点に加算。想定利益は約110銭

損切り幅よりも利確幅を大きく設計しておくと、勝ち負けの回数が同程度でもトータルの損益はプラス方向に近づけやすくなります。

ただし結果は相場状況によって変動するため、優位性を保証するものではありません。利確・損切りの目安の記事も参考にしてください。

リテスト待ちの場合の数値例と損失額の計算

同じ場面でリテストを待った場合は、損切り幅が少し縮み、利確幅との比率が改善します。こちらも架空の計算例です。

  • ブレイク後に150.00円付近まで戻り、反発を確認して150.05円で買い
  • 損切りは同じ149.45円。想定損失は150.05円−149.45円=約60銭
  • 利確目標は同じ151.20円。想定利益は151.20円−150.05円=約115銭
  • 利確幅÷損切り幅=115銭÷60銭=約1.9倍(ブレイク直後は110銭÷65銭=約1.7倍)

仮に資金50万円で、1回の許容損失を資金の2%(1万円)と決めた場合、損切り幅65銭(0.65円)なら 1万円÷0.65円≒15,000通貨 が上限の目安になります。

私は余裕を持たせて1万通貨に切り下げます。この場合の損失額は 0.65円×1万通貨=6,500円 で、資金の約1.3%に収まります。

「何通貨なら損切りにかかっても許容範囲か」をエントリー前に数字で決めておくことが、数値例を実戦で活かす最後の一手間です。

「ダマシ」のリスクと対策|必ず機能するパターンではない

ダマシのリスクと対策|必ず機能するパターンではないのイメージ

ここまで強気のサインとして解説してきましたが、必ず機能するパターンではありません。

すぐ戻る動きは「ダマシ」と呼ばれ、初心者が損失を出しやすい場面です。完全に避ける方法はありませんが、次の対策で影響を抑えられます。

対策1:ローソク足の「確定」を待つ

ヒゲだけが一瞬ラインを超えてすぐ戻るケースは頻繁に起こります。ローソク足が確定し、実体がラインの上で終わったのを確認してからエントリーするだけでも、ダマシに引っかかる回数を減らせます。

対策2:損切り注文と資金管理を先に決める

エントリーと同時に、サポートラインや直近安値の少し下へ逆指値(損切り)注文を置くことを、私は徹底しています。想定以上の損失につながるリスクがある点は金融庁の公式サイトでも注意喚起されています。

1回の損失額を資金全体の一定割合に収める考え方も資金管理の基本です。許容範囲を超える想定損失なら見送りましょう。

対策3:重要な経済指標の前後を避ける

米雇用統計や政策金利発表の前後は値動きが荒くなり、パターンが機能しにくくなります。大きなイベント前はエントリーを見送る判断も大切です。

ダマシに遭ったあとの行動ルール

ダマシに遭った直後ほど、取り返そうとして判断が荒くなります。私は次の3つを先に決めておきます。

  • 損切りは機械的に執行する:逆指値をずらすと、65銭の想定損失が倍以上に膨らむことがあります。
  • 再エントリーは1回まで:損切り後に再びブレイクしても、チェックリストをやり直して条件が揃った場合に1回だけ入り直します。2回目のダマシなら、その三角形は諦めます。
  • 下にブレイクしたら買いの根拠を捨てる:サポートラインを実体で割れた時点でパターンは否定です。そのまま売りに転じるには、別の根拠が必要だと考えています。

エントリー直前の最終チェック5項目

判定チェックリストで形を確認したあと、実際に注文を出す直前にもう一度だけ確認する項目を表にしました。

1つでも「いいえ」があれば、その回は見送ります。

確認項目「はい」と言える状態
①足は確定したか判定に使った時間足のローソク足が、実体でライン上に確定している
②損切りの位置と金額を決めたか直近の切り上げ安値の下に逆指値を置き、損失額を円で把握している
③損失額は許容割合に収まるか資金に対する割合が、あらかじめ決めた上限以内に収まる通貨量にしている
④利確目標を計算したか三角形の高さをブレイク地点に加算した価格を、注文前に決めている
⑤直後に重要指標はないか数時間以内に雇用統計や政策金利発表などのイベントが控えていない

まとめ:チェックリストと数値ルールをセットで使いこなそう

チャート分析の学習をイメージした画像

今回は、アセンディングトライアングルの成立条件から、判定チェックリスト、エントリーの数値例、ダマシ対策までを解説しました。

まずは過去のチャートを振り返り、この三角形がどこに出現し、その後どう動いたかを確認する練習から始めてみてください。資金を使う前に見る目を養うことで、根拠のある判断に近づけます。

この記事のまとめ

  • ✓ 上辺のタッチ回数・下辺のタッチ回数・安値の切り上がり方・出来高・出現位置の5点でチェックする
  • ✓ エントリーは「ブレイク直後」か「リテスト待ち」の2択、損切りは先に決めておく
  • ✓ 損切りにかかったときの金額を通貨量から先に計算し、許容割合に収める
  • ✓ 必ず機能するパターンではないため、ダマシ対策と資金管理を徹底する

▶ 次にやること

過去のチャートで上辺と下辺を自分で引き、アセンディングトライアングルを3つ見つけて、その後の値動きを記録してみましょう。

トレンドラインの引き方へ

関連: みんなのFX

【免責事項】
本記事は情報提供を目的としたものであり、特定の金融商品の売買を推奨・勧誘するものではありません。FX・株式などの投資には元本割れのリスクがあります。最終的な投資判断はご自身の責任にてお願いいたします。詳しくは免責事項をご覧ください。

よくある質問

アセンディングトライアングルとはどんな形ですか?

上値が水平にそろい、安値だけが切り上がっていく三角形の形状で、買いの勢いが強まっているサインとされます。似たパターンとの見分け方は、本文冒頭でご紹介した姉妹記事で解説しています。

アセンディングトライアングルは必ず上に抜けますか?

強気のサインとされる形ですが、必ず機能するパターンではなく「ダマシ」のリスクもあります。単独で判断せず、判定チェックリストの5項目をあわせて確認することをおすすめします。

エントリーや損切りはどう決めればよいですか?

損切り位置を先に決めておく「逆算」の考え方が基本です。本文の数値例のように、直近の切り上げ安値の少し下に損切りを置き、三角形の高さをブレイク地点に加算した価格を利確目標にします。

ブレイク直後にエントリーする場合も、資金管理とダマシ対策を組み合わせて使うことが大切です。

dogarse

執筆者:dogarse(FXトレード歴8年・家計簿歴8年)
資金管理の失敗から立て直した実体験をもとに、投資と家計管理を実践目線で書いています。
→運営者についてはこちら

コメントを残す

メールアドレスが公開されることはありません。 ※ が付いている欄は必須項目です

MENU
トップへ戻る