非時系列チャートとは?練行足・カギ足・P&Fの違いと使いどころ
※本記事にはアフィリエイト広告(PR)が含まれています。
非時系列チャートとは、時間の経過を無視し、価格が実際に動いた分だけを描画するチャートのことです。
代表的な種類に練行足(れんこうあし)・カギ足・ポイント・アンド・フィギュア(P&F)の3つがあります。
いずれも値動きのないレンジや横ばいのノイズを削ぎ落として、トレンドの実体を見やすくする点が共通しています。
ただし3種類は「何がきっかけで新しい線・記号を描くか」がそれぞれ異なり、得意な使い方も変わってきます。
この記事では、練行足・カギ足・P&Fの違いを比較表で整理し、架空の計算例と実際の使い分けまで解説します。
この記事でわかること
- 練行足・カギ足・P&Fそれぞれの仕組みと描画のルール(架空の計算例つき)
- 3種類の非時系列チャートの違い(比較表つき)
- 非時系列チャートを使うときの注意点
非時系列チャートとは?時間を無視して値動きに特化

非時系列チャートとは、時間の経過を一切無視し、価格の動きだけに応じて描画されるチャートの総称です。
日足や1時間足のような、時間の経過とともに右へ等間隔で進んでいく「時系列チャート」とは対照的な考え方です。
時系列チャートの基本的な見方や、そこに引くトレンドラインの引き方は別記事でまとめています。
本記事では、時間を無視して値動きだけを追う非時系列チャートの代表格である「練行足」「カギ足」「P&F」の3つに絞って解説します。
横軸は時間ではない(読み間違えやすい点)
非時系列チャートでは、横軸の目盛りを日付や時刻として読まないことが一番の注意点です。
練行足のレンガ10個は値幅10回分の動きであり、10日分や10時間分ではありません。
「この流れが何日続いたか」を知りたいときは、時系列チャートを並べて確認します。
練行足(れんこうあし)とは
練行足とは、終値があらかじめ決めた値幅(例:5pips)以上動いたときだけ、新しいレンガ状のブロックを1つ描き足していくチャートです。
上昇なら白(陽)のレンガ、下落なら黒(陰)のレンガが積み上がり、値幅未満の小さな動きが続いても新しいレンガは追加されません。
そのため、細かい上下動(ノイズ)が視覚的に消え、トレンドが継続しているか、転換したかが一目でわかりやすくなります。
レンガの色が反転したタイミングを転換のサインとして意識するトレーダーもいます。
架空の計算例:値幅5pipsで描くとどうなるか
練行足は、動いた値幅のうち設定値に届いた分だけレンガを描きます。以下は架空の例です(レンガ1個=5pips)。
- 直前のレンガの上端から終値が12pips上昇:5pips×2個分を満たすので、陽のレンガを2個描く
- 残りの2pipsは5pipsに届かないため、まだ描かない
- さらに終値が3pips上昇(合計15pips):3個目の陽のレンガが描かれる
なお、反対方向へ何個分動いたら色が反転するかはツールごとに仕様が異なる場合があるため、使うツールの説明で確認してください。
カギ足(かぎあし)とは
カギ足は、日本で古くから使われてきた非時系列チャートの一つです。
あらかじめ転換に必要な値幅(玉)を決めておき、価格がその値幅分だけ反対方向に動いたときにだけ、線を引き直します。
上昇が続く間は縦線を、下落に転じたときは新しい列に横線と縦線を描くのが特徴です。
練行足と同じく時間の概念を持たないため、相場の勢いが強い局面ほどチャートの伸びが速くなり、膠着状態では線がほとんど動きません。
値幅の設定次第で感度が変わる点は練行足と共通しています。
P&F(ポイント・アンド・フィギュア)とは
P&Fは、価格が一定量(あらかじめ設定した値幅、いわゆる「箱」)動いたときだけ、上昇なら「〇」、下落なら「×」を記入していく手法です。
時間の概念が完全に排除されているため、細かい値動き(いわゆる「だまし」)の一部が自動的にカットされます。
その結果、中長期的な大きなトレンドの方向性が把握しやすくなります。
ただし「箱」の大きさは自分で設定する必要があり、小さくすればノイズが増え、大きくすれば転換への反応が遅れるというトレードオフがあります。
練行足・カギ足・P&Fの比較表と使い分け

3つの非時系列チャートは、いずれも時間を無視するという共通点を持ちながら、描画のきっかけや見た目、向いている場面が異なります。
表で整理すると次のとおりです。
| 項目 | 練行足 | カギ足 | P&F |
|---|---|---|---|
| 描画のきっかけ | 一定値幅の値動き(レンガ単位) | 一定値幅の反転(玉) | 一定値幅(箱)の値動き |
| 見た目の特徴 | レンガ状のブロックが積み上がる | 縦線・横線の組み合わせ | 〇と×の羅列 |
| 得意な場面 | トレンドの継続・転換をシンプルに把握 | 転換点や支持・抵抗のブレイク確認 | 中長期の大きなトレンドの方向性把握 |
| 初心者への難易度 | 比較的やさしい | やや専門的 | やや専門的 |
どれか一つが優れているわけではなく、まず時間の概念を捨てた見方に慣れたいなら練行足、転換のタイミングを重視するならカギ足、中長期の大局観を養いたいならP&F、という向き不向きで選ぶのが現実的だと私は考えています。
値幅(玉・箱)を決めるときのチェックリスト
値幅の設定に正解はないため、次の点を確認しながら調整します。
- 通貨ペアが違うのに同じ値幅を使い回していないか
- 小さすぎてノイズが残っていないか、大きすぎて転換の確認が遅れていないか
- 3種類を見比べるときは、同じ値幅にそろえているか
非時系列チャートの限界(万能ではない理由)
3種類とも共通する注意点として、値幅や箱の設定は自分で決める必要があり、小さくすればノイズが増え、大きくすれば転換への反応が遅れるトレードオフがあります。
また時間の情報を捨てているため、経済指標発表直後の急変動なのか、閑散な時間帯のふらつきなのかは区別しにくくなります。
レンジ相場では転換シグナルが頻発し、だましを完全には避けられません。
非時系列チャートはノイズを減らす道具であって、勝敗を保証する道具ではないという前提を忘れないようにしましょう。
まとめ:練行足・カギ足・P&Fを使い分けてトレンドを読む

今回は、非時系列チャートの代表格である練行足・カギ足・P&Fの違いと使い分けを解説しました。
3つとも時間を無視して値動きだけに注目する点は共通していますが、描画のきっかけと得意な場面はそれぞれ異なります。
まずは1つを選んで実際のチャートで触れてみて、値幅や箱の設定を変えながら自分の相場観に合う見方を探してみてください。
時系列チャートと組み合わせることで、分析の幅はさらに広がるはずです。
この記事のまとめ
- ✓ 非時系列チャートは時間を無視し、値動きだけに応じて進む
- ✓ 練行足はレンガの色の反転、カギ足は転換の値幅、P&Fは箱の大きさが判断のカギ
- ✓ どのチャートも値幅・箱の設定次第で感度が変わり、だましを完全には防げない
【免責事項】
本記事は情報提供を目的としたものであり、特定の金融商品の売買を推奨・勧誘するものではありません。FX・株式などの投資には元本割れのリスクがあります。最終的な投資判断はご自身の責任にてお願いいたします。詳しくは免責事項をご覧ください。
関連: みんなのFX![]()
よくある質問
非時系列チャートとは何ですか?
時間の経過を無視し、価格が実際に動いた分だけ描画されるチャートの総称です。代表的な種類に練行足・カギ足・ポイント・アンド・フィギュア(P&F)があります。
値動きがなければチャートは進みません。
練行足とカギ足の違いは何ですか?
練行足は終値が一定値幅動くたびに新しいレンガを描き足す方式で、カギ足は価格が転換に必要な値幅だけ反対方向に動いたときに線を引き直す方式です。
どちらも時間を無視しますが、線の引き直し方が異なります。
初心者は練行足・カギ足・P&Fのどれを使うべきですか?
まず時間の概念を捨てた見方に慣れたいなら比較的やさしい練行足、転換のタイミングを重視するならカギ足、中長期の大局観を養いたいならP&Fが向いています。
どれか一つに絞らず、時系列チャートと組み合わせて使うのが現実的です。

